東京物理学物語

自分の頭の中を整理するために勉強したことを書いてゆく

Wald まだまだ数学の話。

今日はいい天気だった。むしろ暑いくらいだった。翌日のゼミ用に部屋を借りに大学の事務局(?)へ行ったのだけれど、それがちょうどお昼頃だったものだからキャンパス移動用のバスを待っている間は汗を搔くくらい暑かった。秋はこんな風に暑い日もあるし、急に冷える日もあるから体調管理に気を付けなければいけない。

最近、自分の頭の中のモードとしては数学よりな気がする。自分のイメージとして、考え方が物理よりな時と数学よりな時がある気がする。単にその時の興味のベクトルがどこを向いているか、ということなのかもしれないけど。そういう気分だったので、今日はとても楽しくWaldを読めた。でもサクサク進んだ、ということではないかな。まだまだ数学の話が続いているのでGeneral relativity の話はまだまだ。今日読んだ内容はderivative operator について。5つの性質を満たす写像として定義されていた。

  1. 線形写像であること
  2. Leibnitz則を満たすこと
  3. 縮約と可換な操作であること
  4. scalar function に対しては、vector と dericative operator の縮約が方向微分と一致すること
  5. torsion free であること。

確かこんな条件だった気がする。条件4は合っているか不安。どうしてtensor field の微分を上のような性質で定義するのだろうか。この定義はtensor field が与えられるだけで定義ができるという意味で便利らしい。この性質を満たす写像微分なのだと言われればそうなのだけれど、どうしてこの性質に注目したのか、という気持ちがまだわかっていない。そこには様々な考察があるはずだ。多分そのあたりが不明瞭なので、読んでいて難しく感じているのだと思う。それから、Chapter2で定義されて量のそもそもの定義を早速忘れ始めている。(おいおい…)この写像ってどこからどこへの写像だっけ?とかこの性質って当たり前だっけ?とかちょくちょく引っかかるところがあって、大体前を読み返すか落ち着いて考えるかすれば解決するのだけれど、あまりペース良く読み進められない感がある。しばらくはこういう作業をしていくうちに様々な定義も身に染みてくるだろうと期待しながら読んでおこう。

ここから先は、derivative operator の性質をもっと考察しているように思えた。(まだ読んでいないので想像)多分、定義にある5つの条件からderivative operator がある程度決まってきてしまう、みたいな話をしたいんじゃないだろうか。途中にあった”How unique are tha derivative operators?"というのはそういうことかな、と思った。これらの条件だけでどれだけ決まってきてしまうのか?と。条件4からはscalar function に対して微分という操作はすべて同じ作用をすることが言える。それでは1階の共変ベクトル場であったらどうだろうか。

 \nabla _{a} \omega_{b} という量に注目してみる。別のderivatibe operator  \tilde{\nabla} _{a}を使って、 \tilde{\nabla} _{a} \omega_{b} - \nabla_{a} \omega_{b} という量について考察する。なんとこの量は点pの値のみに依存するのだという。 \omega_{b} ' として、点pの値が同じものを改めて取ってきても値が変わらないのだ。これがどれだけ凄いことなのか、逆にどれだけ当たり前のことなのかということまでわかっていないのだが、おそらくderivative operator の定義から決まってしまう性質なのだろう。めちゃくちゃ局所的な性質と言えるのではないだろうか。そして、そうだとしたら \nabla_{a} \omega_{b}という量自体は点pに対してどのように依存するのか?それから \nabla \tilde{\nabla}の作用の仕方の違いは?この先の議論が気になってきたぞ。

そんな想像もしながらこれからも相変わらずWaldを読んでいこう。とにかくじっくり、焦らず。(ただ数学の勉強は別に並行して行いつつ。)秋が冬になることには多様体上で数式を自由に扱えるようになっているだろうか。まだまだ先は長い。